ある女性は・・・その3
12世紀建立のゴシック様式のこの教会は、いわゆる一般の教会よりも一段位の高い「バジリク(大寺院)」で、歴史的建造物の指定も受けている立派なものだが、塔の脇には「落石注意、立入り禁止」の立札がかかっています。
老朽化が激しく、修復作業もいたってのんびりなのでこの立札はもうこうしてそこに十年以上も立ったままなのだといいます。
ローズとジャン夫妻が住む家は、ちょうどこの教会の足元に開ける小さな広場に面しています。
「菩提樹広場」という名の通り、そこには立派な菩提樹の幹が何本もかたまって立っています。
菩提樹といえばフランスではその葉と花を乾燥させてつくるお茶が好んで飲まれるが、独特の芳香を持つそのお茶は風邪の治癒や気持ちを静める効果もあるといわれ、スーパーのティーバッグから高級食品店の量り売りまで、あらゆるレベルで愛飲される国民的ハーブティーなのです。